韓国語の文字、ハングル(한글)
「ハングル」は韓国語で「한글」という。
한글(
ハングル)は朝鮮半島の言葉を書き表す文字のことで、表音文字(소리 글자、표음 문자)である。韓国では古くから中国からの
한자(漢字、ハンチャ)を使ったが、多くの人々がより簡単に文字を使えるようにするため、朝鮮第4代王の
世宗大王(
세종대왕:在位1418-50)が学者らを集め、1443年に現在のハングルのもととなる「
訓民正音(
훈민정음、フンミンジョンウム)」を完成させた。つまり、作られたときは「訓民正音」(훈민정음)と呼ばれたが、日本による植民地統治時代(1910-45)、民族意識に目覚めたことによって「ハングル」(意味:偉大な文字)と名づけられた。ハングルには、固有語(もともとのハングル固有の言葉)、漢字語(漢字をハングル読みしたもの)、外来語(漢字以外の外国語から入ってきた語彙)という3種類の語彙がある。かつては漢字も併用して使っていたが、現在は一部の新聞や法律書籍以外ほとんどの場合、ハングルのみ使用する。北朝鮮では조선글자(チョソングルチャ)と呼んでいる。
<ハングルは40の音韻(
음운)で構成>
ハングル文字は母音と子音で構成されている。子音は口と舌の位置や模様の発音器官を、母音は「天(・)地(ㅡ)人(ㅣ)」の東洋思想を基づいて作られた。
・母音(
모음)は全部21個(=基本母音10個+合成母音11個)
・子音(
자음)は全部19個(=基本子音10個+激音4個+濃音5個)